正月休みが明けてからあまりブログを更新していませんね。
ネタが無い訳じゃないのですが、なんだかモチベーションが上がらないな。ってか、毎晩のように楽器屋のサイトでギターを指をくわえながら眺めているからだよ(笑)。
さて、完全に乗り遅れですが、先週末から話題になっていたニコニコ騒動についての感想を記しておきます。
今回の粛清の根拠が音源だろうが映像だろうが、どちらにせよ著作権を無視した違法行為なのでそれについて文句は言えませんね。しかし、無許諾の素材を使用したMADやリミックス、マッシュアップといったイリーガルアートはそれ自体が「文化」だと思っているので、それらについては全く否定しません。ってかもう、完全に、全力で、全面的に擁護します。アタシは、公序良俗に反しない限りイリーガルアートは認められるべき存在だと思っています。イリーガルアートは無名のアマチュアが既成のアートシーンに抵抗できる有効な手段だと思うからです。
それに、イリーガルアートは作者にとっても見る側にとっても、いろんなきっかけを与えてくれたりします。それは作者にとっての「創作することの動機付け」に繋がるかもしれないし、見る側にとってはオリジナル素材が持つ魅力を再発見したりとかね。例えば、TOFUBEATS君が作った「The endless polyrhythm lovers」を聴いて、ポリリズムのメロディラインの素晴らしさに改めて気づいたり、Cherryboy Functionという人が作るトラックに魅了されたりとかね。あのマッシュアップを聴いてCherryboy FunctionのCDを買った人はアタシだけじゃないはず。少なくとも他に5人はいるだろう、根拠は無いけど(笑)。
でも、「だからこそ、権利団体はイリーガルアートを認めてニコニコから動画を削除することを止めろ」と言うつもりはないです。
イリーガルアートはニコニコのように衆目が集まる場所に晒すようなものじゃないと思うのですよ。本来「やり逃げ」と「アンダーグラウンド」がマナーだったのではないかと。
イリーガルアートって基本的には「歴史の教科書の偉人の顔にどれだけセンスの良い落書きをして仲間内の人気者になれるか」的なノリだと思うのでね。ところが、ニコニコ動画というパブリックな会場に放課後の教室やアンダーグラウンドなクラブの現場の感覚をそのまま持ち込む人達が増えてしまい、運営側もグレーゾーンに対してあまりに温かったためにユーザー側(動画をアップロードする人も、それを見る人も)の「これってやっぱまずいよね」という感覚が鈍ってしまったのではないかな。ただ、そのおかげで面白いものをたくさん見れたし、創作意欲を掻き立てられた作家も多いと思うので、温かった事が果たした文化的な貢献は計り知れないと思いますね。
まあ、この辺は「オリジナルを創った作家には最大級のリスペクトを贈るけど、権利を主張するだけのなんだか知らない団体はFxxk You !!」的な発想で申し訳ありません。
アタシもVJをやっていたころは無許諾素材を使ったネタをたくさん作っていました。今でもネットで拾ってきたPerfumeの画像を加工してここに載せたりしますからね。そりゃあ盗っ人ですよ。でも、やるからにはそれらの素材を愛して、あわよくばオリジナルを超える物を作る勢いで加工していました。単なるパクリとは違いますよ(正当化・笑)。
「パブリックな場所に置くのなら許可を取れ」と言う意見もあるでしょうが、それってアマチュアにとってはかなりハードルが高いんですよね。
アタシもかつて、とある市立美術館の市民ギャラリーに作品を展示する機会があって、その際に様々な国際機関が発行している統計資料から数値を引用した作品を創作・展示したことがあるんですが、引用の許諾を得るのにとても苦労した経験があります。企画意図と作品の概要を伝えたりと、関係機関の窓口とメールでやり取りするのですが、その作業にエネルギーを使ってしまい、創作のためのモチベーションを保つのが大変でした。もう、たかだか2,3の団体と交渉を行うだけでいっぱいいっぱいになってしまって。それがアマチュアの限界なんです。プロならそれらの作業は全てスタッフが行うのだろうし、名の知れた作家なら許諾も得易いだろうしね。そこまで苦労するのなら無許可でやり逃げした方が楽だし創作に専念出来たなと思うのですが、パブリックな会場に展示する以上は「無許可」というリスクを抱えるわけにはいかず、、、。
まあ、とても良い経験をしたと思っていますが、二度やりたくないですね。
いろんなところから掻き集めた無許諾素材を加工するのはそりゃあ楽しいですよ。「どんな風に料理しようか」って考えている時がね。そして、出来上がったネタをクラブイベントの現場でやり逃げする爽快感。ワンオフならではの「どうですか?!」感。
例えば、2000年前後に場末のDJバーで観た「FU MIDI SYSTEM」のライブアクトや、ハピコア系イベントで観たフリフリカンパニーの「美少女VJ戦隊フリフリピンク」とかの度肝を抜かれるアート体験。それは、アンダーグラウンドなクラブイベントでのみ体験できた「現場特権」だったと思うのですよ。
ん~、やはり、イリーガルアートは「閉じた現場」に帰るべきなのかなあと思いますね。
だから、TOFUBEATS君も高校卒業してクラブに入り浸れるようになったら、さんざん現場でやり逃げしたら良いです。音源をネット上にフリーアクセス状態にしておくのではなく、サンプルを使って告知する程度で、メインは地下活動で行ったら良いと思いますね。もっとも、すでに固定ファン(つまりオレ)もついていて、イリーガルではないオフィシャルな仕事もこなしているのですから、こんなおっさんに言われるまでもなく本人が一番わかっていることでしょうけどね。
これからも創り続けてください。楽しみにしてます。
著作権関連で今一番ホットな横山大観。もう、かの巨匠の作品を好きなだけ引用して良いんだよね。
Perfume関連がパブリックドメインになる日に、今のパフュヲタは誰一人この世に居ないね。
追記:
怒られないことを良いことに、ネットでPerfumeの画像を拾ってきて加工してこのブログに上げたりしていますが、そろそろ止めた方が良いのかなとも思っています。
来月あ~さまの誕生日ネタをアップしたら、暫く大人しくしようと思う。
食糧監理法が制定された頃と今とでは大きく国民の食糧事情が乖離しているのと同じく、これだけネットワークのあり方が著作権法制定の頃から予想も出来ない位変化した現代にあっては、新たな定義付けが急務である事は言うまでもありません。
動画サイトもそう、リミックス素材としての使用もそう、「一体誰が、どんな程度の『損害』を受けたんだ?ああん?」と言いたくなります。
「素材を勝手に曲に使用された」「それによりパクった側に利益が生じた」という声が聞こえてきそうですが、じゃあ「クラブ」や「DJ」という存在は何なんだ、と。DJ自身が製作した曲をプレイするならまだしも、ズバリ言ってしまえば人様の曲を使用する事によってその場を構成する訳で、件の「権利を主張するだけの何だか知らない団体」はそこをどう考えてるのでしょうか。
ましてや有名なDJがその本人名義での「3枚目のアルバムをリリース」なんて雑誌に書いてあると「オイオイその曲全部アンタのじゃないだろ」と斜に構えた見方も出来る訳です。
各々DJがいわゆる既存の曲を換骨奪胎することで世界観を構築する。マッシュアップやリミックスも同義ではないでしょうか。
あーヤダヤダ。オツムの硬いジジイどもはホント始末に負えませんぜ。
以上、ようやく風邪から復活したシンジでした。
でも、それより何よりもこうした出来事によりいろんな人の創作や応援へのモチベーションが削がれてしまうことに、凄く不便さというか、辛さを感じてしまいます。かの団体にもそうしたことで失われる自分たちの利益にもう少し敏感であって欲しかったかなと。まあ、そうした俯瞰的な見方ができる人が内部にいたとしても、世の中「声のデカイ奴が勝つ」のが現実ですけど。
TOFUくんは自分の思いを表出したことで僕を含めた「汚い大人」の好き勝手な批評態度に悩まされ、モチベーションが大幅に低下していることでしょうけど、また創作続けてくれるんじゃないかなと、これまた勝手に期待しています。あれほどおっさんたちを驚かせるモノを作れる人なんだから、僕らが心配するまでもないかなって。
やはり、お仲間が居ましたね。
良いマッシュアップを作るには発想の転換や組み合わせのセンスが求められるので、単なるエディットとは違うより高度なレベルが要求されると思っているので、トーフ君のセンスは凄いなあと思って、あのアッシュアップだけで彼のファンになりました。
>シンジさん
イリーガルアートの作者もオリジナルの作者も、誰も損していないんです。かえって双方とも作品のプロモーションに繋がって得してますよ。権利団体が摂りっぱぐれているだけなんですよ。連中ってジャズ喫茶にまで押し込んで「レコード掛けるなら著作権料払え」ってたかるでしょ。ショバダイ払えって言うヤ○ザと一緒だもの。
>marioさん
著作権、パブリシティ権、どちらにしても「所有者の許可を得ないで勝手に使っている」という点では、イリーガルアートはやっぱりアウトなんですよね。
例えば、雑誌のグラビア、PV映像、CDジャケットなどの「既にパブリックに成っている物」についてのみ引用元を明らかにするという前提で無許諾使用を認めるとか、そんなシステムを作ってくれると作家側はかなりモチベーションが上がるな。
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困った事にPerfume成分が多目です。彼女達の親御さんとは間違いなく同世代です。ちなみにP.T.A.会員です。
ホントに御免なさい。
御用命は「lstd_rd の yahoo.co.jp」まで。