KENSHU氏は器用だなあ。
今年の上期には様々な音源と出逢ったわけですが、幾多の楽曲の中でダントツにカッコいいと思ったトラックはKENSHUのアルバム「THE UNITED COLOR」に収録されている「陽炎 ~Original Mix~ Feat Aliya Miharu」です。流麗な女性ヴォーカルとコーラスワーク、跳ねるリズムに心地良いグルーブ。音の配置も全く嫌味が無く綺麗にバランスが取れていて、本当に素晴しいトラックだと思います。
さて、今日のエントリはiTSで先行配信されているKENSHU氏の新作「IN THE SKY feat.Yukiko Maehara」です。
アルバム「THE UNITED COLOR」は、Nu jazz、R&B、ハウスさらにドラムンをミクスチャーしてHip Hopテイストで整えた音が特徴でしたが、今回の新作「IN THE SKY」は爽やか系ハウスです。心地良さ満載。KENSHU氏は器用だなあ。やっぱ、音の配置が上手い。
特にバッキングのギターが70年代後半から80年代前半のフュージョンテイストだと思った。山下達郎のride on timeとかSPARKLEのカッティングじゃない方のバッキングね。例えが限りなく古いがオヤジなんで許して(笑)
in the sky (LONG DANCE MIX)/KENSHU feat YUKIKO MAEHARA
Youtubeに上がっているのはLONG DANCE MIXです。フロア向け。
R&BやハウスをミクスチャーしたHip Hopというとm-floが思い出されますが、アタシの勝手な印象だとm-floはとてもキラキラしたJ-POPに近い音だと思うのですが、KENSHU氏の作る音はしっとりした落ち着きがありますね。
それと、トラックメイキングの職人的なアプローチと女性ボーカルのフューチャリングの上手さを見ていると、ひょっとしたらこの人は角松敏生の後継者かもしれんと思えてきた(笑)。あ、この辺は根拠なし(爆)。(*1)
「IN THE SKY feat.Yukiko Maehara」 : KENSHU (->iTunes Store) |
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IN THE SKY feat.Yukiko Maehara |
さて、KENSHUと言えば、Perfume界隈でよく名前を見かけるBAZZと繋がりがあるようですが、IN THE SKYで検索を掛けたら、BAZZのshukuさんのブログでこんなエントリを発見。
いい曲♪ - shuku http://choklog.jp/shuku/3515/
JTの新商品「アクアメンソールライト」のイメージソングなんですね。おおう、強力なタイアップ。そうかそれでこんなに爽やか系。(*2)
ちょっと待て、やっぱ、KENSHUは角松敏生の正統的後継者なんじゃないのか?
(BGM 「IN THE SKY feat.Yukiko Maehara」 : KENSHU)
注釈:
(*1)実は角松敏生の事は良く知らないw あ、何故かLPレコードが一枚ある。
(*2)一応確かめようとJTのサイトへ行ったら、タバコ関連情報はID認証制になっていて、ID申請するには本人確認が必要との事。申請がウザイので情報は未確認。
追記:
一番星に捧ぐ。
今日はケミカルの話。多分、このブログ始まって以来じゃないだろか?
各地で夏フェスが始まっていますね。
Perfumeもすっかり夏フェスが板に付いて来た様で、昨日はROCK IN JAPAN FES.2008で、来週はSUMMER SONIC 08。出演するイベントもオーディエンスのノリもロックバンド並みだけど、みんな忘れないでね、彼女たちアイドルグループだから。って、既にその境界線はどうでも良くなっているけどね。
え~っと、何の話だっけ。あ、今日はケミカルの新作の話。
The Chemical Brothersのライブを初めて観たのは1999年のフジロックでした。苗場開催の最初の年で、アタシの初めての夏フェス体験。
この年のフジロックは自分音楽史の中でかなり重要な位置を占めていますね。(参考エントリ)
今でも憶えている。あの日あの場所に居た人達の殆どが見たと思うけど、ケミカルのライブが始まろうとしたその直前に、日が暮れて夕闇に包まれた苗場を照らすかのような、一筋の大きな流れ星が上空に現れたんだ。あれほど明るくて発光時間の長い流れ星を初めて見たよ。
で、その直後に「Hey Boy! Hey Girl! Superstar DJs! Here We Go!」って始まるもんだから、会場は一気にヒートうp!
あの絶妙のタイミングで現れた流れ星は、最高の演出だったな。
ケミカルの面白さってなんだろ。アタシは「ギミックに溢れたエンターテイメント」だと思っている。だいたい最初に見たライブでのステージ上に積み上げられた機材の量(笑)っていったらハンパ無くて、あれは絶対飾りだろうって疑りたくなる程の大袈裟さ。ま、最近は機材の量も減っているみたいですね。
それと、合わせる映像の楽しさ。ケミカルはPVも当然「何だコレ?」って感じの面白さが有るんですが、ライブのVJも完全にエンターテイメントなんですね。アンダワとTOMATOが完全にアート方面に向いているのとは対照的。その辺も大きな魅力だな。
え~っと、何の話だっけ。だからケミカルの新作の話。
はい、「Midnight Madness」です。
「Midnight Madness」 : The Chemical Brothers
The Chemical Brothersは新作を発表する際に、マーケティングリサーチをかねて「Electronic Battle Weapon」というシリーズで発表前音源のフロア向けMIXのアナログをリリースしているのですが、その10作目が「Midnight Madness」です。今作は既にPVがiTSでダウンロードできるようになっています。
(ってYoutubeに上がっているけどねw)
化学兄弟は、見た目の冴えない兄ちゃん達がすっかりオッサンになってしまてホントにもうって感じなんですが、音に関してはデビュー当時と「心意気」の部分で変わっていない気がします。周辺の状況はすっかりデジタル化が進み、ハードウェアシンセがPC上のソフトウェアシンセに置き換わったとしても、頑なにアナログな「電気が発する音」に拘り続けている様に思います。シンセ音もPCで作られた波形ではなく、未だにアナログのハードウェアシンセを使っているように感じられるし、サンプリングした音も、波形をDAW/DTMソフトに貼り付けて加工しているのではなく、ペダルエフェクターを通してギターアンプで鳴らした音をマイクで拾って録っているんじゃないかと思わせるような音があったり。あ、この辺は全くの想像で書いているんだけど、あの二人ならやりかねないなって言う、そんなイメージがします。
えっ? ステージ上に山のように積み上げられていた機材って、鳴らすための音源だったの?
あっ、そうか!(笑)
「Midnight Madness - Electronic Battle Weapon 10」 : The Chemical Brothers |
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1.Midnight Madness |
ドッツ、ドッツな四つ打ちに、これでもかって様々な音を被せてくる「節操の無さ」や、「ミニマル? 何ソレ」な感覚といい、これは紛れも無くケミカルだよね。90年代から変わっていないケミカルのスタイルと言うか。テクノだエレクトロだ何だって、やっぱこの人たちはビッグビートって言葉が一番似合うかもね。
それと、9月にベスト盤が発売されます。http://www.emimusic.jp/chems/tocp66830.htm
ベスト盤自体にはあまり萌えないんだけど、限定盤に「Electronic Battle Weapon」シリーズを纏めたCDが付いてくるので、こちらには激しく反応しました。
早速、発注かけてます(笑)。
(BGM 「Midnight Madness」 : The Chemical Brothers)
追記:
ここのところ、フェス行ってないなあ。諸般の事情でなかなか行き辛くなってしまってはいるのですがぁ、あ~フェス行きたいな。
追記2:
で、Midnight Madnessを聴いているうちに、なんかNew Orderの「Perfect Kiss」を思い出したよ。
「love the world」リリースパーティもこの辺で一段落して、このブログも通常業務(笑)に戻ります。
今日のエントリは札幌在住のクリエーターKuniyuki Takahashiの新作「Remixed」 。
私は音源との出会いは「一目惚れ」が重要だと考えています。試聴した途端に気付いたら購入ボタンを押しているとか、CDを持ってレジ前に立っているとか。つまり、その音源が衝動買いをさせてくれるだけの魅力を持っているかどうか。今まで私がハマったアーティストの殆どがそうです。
もちろん失敗もあります。試聴した時は良さそうに聴こえたのに、自宅で聴いてみると思ったほどでもない事も。ただ、それも何かの縁ですからね。時間を置いて聴きなおしたりすると印象が変わる場合もあります。
試聴してその時は気分が盛り上がっても、結局購入に至らない場合も多々あります。結局縁が無かったのでしょう。その様な場合は音源を試聴した事実すら忘れ去ってしまう事が多いですね。Perfumeの「リニアモーターガール」がまさにそうでした。1年半以上経って奇跡的に再会することになったのですが。
Kuniyuki Takahashiも縁の無い人になりそうでした。
Kuniyuki Takahashi - All These Things " Flying Music "
シスコのサイトでセカンドアルバム「All These Things」を試聴したのが昨年の暮れの事。コレは!と思い衝動買いをしそうになったのですが、既に品切れ。ただ、その時は別のCD屋で在庫を探すような事もせず、結局そのまま。購入のタイミングを完全に逸して半年以上が経ちました。
そして今、例の「All These Things」ではなく、新作の「Remixed」を聴いています。
新作と言ってもKuniyuki Takahashiのこれまでの楽曲をTheo Parrishを始めとした様々なアーティストとKuniyuki Takahashi自身がRemixした音源集になっています。これはコンピレーション・アルバムと言っても良いかもしれませんね。
基本的にハウスなのですが、ゆっくりと静かにダイブして行く様な、そこはかとなくディープで、極めて渋いです。
「Remixed」 : Kuniyuki Takahashi (->@TOWER.JP) |
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発売日: 2008/07/19 |
ミニマルでジャジーでトライバルなトラックから、意表を衝くテックハウスなトラックまで、全9曲のディープ・グルーブ。もうね、こういう「決して上がらない音楽」って大好きなんですよね。
(BGM 「All These Things - Kuniyuki Self Remix」 : Kuniyuki Takahashi)
追記:
ところで、例のセカンドアルバム「All These Things」ですが、結局CD購入はやめて配信サイトからダウンロードしました。iTSではなくBeatportです。ディスカウント価格で$11.99と、とってもお買い得。音源のクオリティも44.1kHz - 320kbpsなのでまあまあ良いでしょ。
「All These Things」の方もお奨めなんで、そのうちレヴューを上げます。
「love the world」 と「崖の上のポニョ」は徳間による共同キャンペーンだったのか。
http://www.tokuma-shouten.jp/shop/contents?contents_id=8198
パフュの衣装の「赤と白」はそのためなのかな? (違うってwww)
「のっち = ポニョ」って事で。
それにしても「ポニョ」のアノ歌はズルイでしょ。耳に残る解り易いフレーズ、音程を微妙に外す女の子の歌声。
映画公開前なのに完全にアタマに刷り込まれたな。最大限のCM効果。
あ、そうそう、ポニョって将来はあんな母ちゃんになるのか? 宮崎駿のアニメに出てくる女の人ってどこと無く古風だし美人だよね。(古風というより、「エレガントでコンサバティブ」と言った方が良いかなあ)
さて、「the ジブリ set」の話だった。
樫野さんのDAISHI DANCE好きも有名ですが、ウチの嫁だって負けてません(笑)。あ、いや大した事有りません。結局、Francfrancのコンピも含めてリリースされているCDは全て揃えてしまったもの。あ、いや俺がw
DAISHI DANCEの作り出す音って「踊れるイージーリスニング」だと思っています。以前もこのブログで書いたと思うけど、「日向敏文がこの時代にダンスミュージックをやるとDAISHI DANCEになる」という感想は変わっていないです。
ただ、この「the ジブリ set」について言えば、完全にリスニング寄りの印象。ま、別にトトロをフロアで爆音で聴きたいとは思わないので良いです。
久石譲(*1)の作り出す叙情的なメロディとDAISHI DANCEの音世界はとても相性が良いので、日常生活のBGMとして聴いていると、とてもゆったりとした穏やかな生活を送れますよ、ってホントかよw
普段はクラブミュージックとは無縁の生活を送っているジブリ映画のファンに聴いてもらいたい一枚。DAISHI DANCEファンにはコレクターアイテムとしてお勧めするけど、普通のハウサーには特に勧めない。
何故って、フロアで使えるトラックが殆ど無いから。(って上から目線だなあ)
「the ジブリ set」 : DAISHI DANCE (->@TOWER.JP) |
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<CD> |
Lori Fineが歌う「The Rose」(おもひでぽろぽろ)が一番好きですって、これって久石譲じゃないね。
「フロアで使えるトラックが殆ど無い」って言ったけど、例外はこの曲。フロア向けに12インチでリリースすると良いと思うよ。既にディープハウスなトラックとして完成されているし。この夏のアンセムになるね。
でも、それじゃジブリでもなんでもないじゃん!!
(BGM 「The Rose」 : DAISHI DANCE Feat. Lori Fine)
注釈:
調べてみるまで知らなかった。久石譲って「クインシー・ジョーンズ」から来てるのか。麻衣って久石譲の娘だったのか。そうだったのか。
今日のエントリはMinilogueの「Animals」です。
タワレコからCDが届くのが、どんなに待ち遠しかったか、、、。大袈裟(笑)
でも発注から納品まで1ヶ月待たされるのはなあ。
http://www.minilogue.com/animals.htm
昨年リリースされたUnderworldの「Oblivion With Bells」を聴いた時に、「ああ、今ってダークでミニマルな時代なのか」って思った。
アタシ的には、2000年以降、重厚感至上主義的なサイケデリック・トランスとか飛翔感至上主義的なプログレッシブハウスや疾走感至上主義的なトライバルハウスとか、さらには精神弛緩主義的ディープハウスばかりを聴いていたので、ディープミニマルやミニマルハウスな流れは正直言ってつまらんと思っていたのさ。なんでみんなそっちの方向へ向いちゃうんだろうって。そんなにループ音でべっとりしたいか? もはや多幸感すら感じたくないというのは解る。それについては賛成だ。だが、ちょっとは高揚感とか欲しくないか?
まあ、そんな風に思っていたのだが、今年になってFOOGと出逢った事により嗜好に変化が生じて来た。
基本的にディープでダークなモノって大好きなんだな。アッパーかダウナーかって問われれば、明らかにダウナーな人だし。だから、根暗な音には絶対的に共鳴するのね。聴いていると音の世界に引きずり込まれる。
で、Minilogueである。
プチプチ、ピコピコって跳ねているけど明るい感じが全くしない。なんかジトっとして暗いのよ。
なんだろうな、浮遊しているんだけど、目に見えないコアな存在に強烈な勢いで今にも飲み込まれそうな。
あ、ブラックホールのギリギリ縁の部分に浮いているって言うかそんな感じ。判り難いね。
「Animals」 : Minilogue (->@TOWER.JP) |
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DISC [1] |
disc1がディープでミニマルなテックハウス。ジャケットのアートワークに登場する不思議な動物達の悪巧みと言う感じかな。
disc2は一転してアンビエントなトラック。きっと動物達の夢の中に居るのだろう。
Minilogueはアートワークの部分も面白いね。特に今回のKristofer Stromによる粘土細工の不思議な生き物達。ユーモラスな造形といい表情といい、とても可愛らしい。
Clay animals by Kristofer Strom (Photo by Johan Sundell)
さらに、ホワイトボードをベースにしたアナログな手書きアニメーションのセンスも秀逸。
Hitchhiker's Choice
こうなると、クレイアニメによるPVも期待したくなるね。
(BGM 「Hitchhiker's Choice」 : Minilogue)
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困った事にPerfume成分が多目です。彼女達の親御さんとは間違いなく同世代です。ちなみにP.T.A.会員です。
ホントに御免なさい。
御用命は「lstd_rd の yahoo.co.jp」まで。