今回のエントリは音楽の話題を離れて、久しぶりにアートの話。
観てきたのは
①「土田ヒロミのニッポン」
②「日本の新進作家vol.6 スティル/アライヴ」
③「文学の触覚」
の3つ。
①は「土田ヒロミの視点」で捉えた昭和期の日本。かなり鋭い視線で、向けられると痛いってのが判る。土門拳の神懸り的ドキュメンタリとは違うが、それでも「確かな存在と対峙する姿勢」が伝わって来る。チカラのある写真だと思った。でも一番面白かったのは、土田ヒロミ氏自らが「老い」と向き合うために自分自身の顔を定点観測し、それをムービー化した作品だったね。
②30代世代の新進気鋭な映像作家達の特集なのだが、、、。
・伊勢聖子氏の「Swimming in Qualia」は、視覚加工しないストレートなムービーを観たかった。それとスティーヴ・ジャンセンのアンビエントなBGMは必要なのかどうか? 自分でもわからんな。音響を入れるなら、水中で聞こえてくる水の流れる音とかのネイチャーサウンドの方が作品世界に没頭できると思うのだが、、、。
作品にリズム感を与えるためにビートのある音楽をBGMに使うってのは自分でも経験有るけど、ビートレスなアンビエントサウンドを「環境映像」に合わせるのはそのまんまな感じがしてね。意図が知りたい。
・屋代敏博氏の「回転回」は面白いと思った。「被写体」の概念を変えてくれた。被写体を風景に溶け込ませるために長時間露光で被写体を回転させるという発想はとてもユニーク。(他にも誰かやっている人が居るのかも知れないけどね。)それを学校を舞台にして学生達を巻き込んでやっている点が良い。つまりワークショップの一環として学生達を参加させているわけで、こういう学生と作家のコラボレーションというのは次代を担う少年少女達に「良い刺激」を与えてくれると思う。
・他の2人については特に感想はないなあ。ってか良く解らんかった。理解できない時点で「オレってホント”ダメ”なんだろうか」って悲しくなった。
③「文学の触覚」は一番期待していなかったんだが一番面白かった。
最近というかここ数年、めっきり「活字」から離れてしまって、まともなテキストってpinksunさんの「Black Perfume あばれ旅」くらいしか読んでいないのな。人間って活字を読まなくなると脳内の回路が活性化されずにダメになって行くね。オレの書く文章がめちゃくちゃなのって、間違いなくそういうことだから。
「文学の触覚」とは活字を題材にしたアート展。特にインスタレーションが面白かった。主役は活字というよりタイポグラフィだ。デジタルで制御されたタイポ達が様々な形で投影されて踊っているのである(*1)。こういう展示って、アイディアそのものよりそれを具現化するテクノロジーの方に興味が行ってしまい申し訳ない。でも、最新のテクノロジーがあって初めて目にする事ができるインスタレーションなんだろうな。20年前なら間違いなく「無理!」な企画だったのかも。
話が逸れるんだけど、プロとアマチュアの違いには「アイディアを具現化する能力」も有ると思うのだ。規模や仕掛けが大きくなればなるほどお金もかかるしね。知り合いにチャックさんっていうアーティストが居るんだけど、彼と酒を呑んだ際の与太話で「超巨大なプロジェクターで雲に映像を投影してみたいね」って話をしたら、彼は「オレは月だな」って。「それって国家予算を賄えるほどのお金がかかりそうだね」って話になったら、彼は「いやビルゲイツの肖像を映すって言ってお金を出して貰う(笑)」と。つまりはそういう事。
きっちりとした企画を立ててお金と人を動かす事が出来て、初めて大掛かりなインスタレーションが完成するんだな。そこがプロとアマチュアの違い。アマチュアが限られた予算でインスタレーションを行う場合って、結局アイディアよりもインパクト勝負に行かざるを得ない部分があり、そこが限界でもある。「時間とお金を掛けられたらもっと面白いモノになるのに」って思う様な作品に出会うこともしばしば。(*3)こうして書いている本人がそのあたりの限界を真っ先に感じちゃって、結局何も出来ずに萎んでしまったんだけどね。
様々なタイポグラフィやインスタレーションに萌えたんだが、音楽好きとして面白かったのは、森野和馬氏の「谷崎リズム」。五十音それぞれに音源を割り当てて、谷崎のテキストが画面に現れるとそれをなぞるように音が奏でられるという仕掛け。
それと参考出品として展示された、大橋陽山氏とチームラボによる「然」。
大橋氏による書を3Dで見せるという試み。言ってみれば、はてなロクロの本格的な奴。(PerfumeのBcLのPVにおける光の軌跡をそのまま書で見せるって感じ)
その3D書道のバックで蠢く水墨画タッチのアニメーションが「どっかで観たなあ」と思ったらコレだった。
Last Days : 大沢伸一
今年は何時に無くアート関係の展示に行っているなあ。今年に入って、ピカソとリサ・ガス原画展と写美。珍しいなあ。お手軽なものばっかりだけどね。(*2)
(BGM 「Last Days」 : 大沢伸一)
注釈:
(*1) 前日にSHIBUYA-AXで体験したPerfume「ポリリズム」でのVJ映像の「タイポグラフィ」に物凄く反応したアタシは、この展示に触れて自分がタイポヲタである事を確信した。
(*2)新潟絵屋で行われたチャメ氏のアート展。飲み会も含めて行きたかったんですよお。行けずにごめんねって関係者宛て。って誰もココ見てないか(笑)。
(*3)ちょっと注釈をつけておく。アイディアとインパクトのほかに「センス」を忘れていた。全くお金を掛けないインスタレーションでも素晴しいセンスを感じる作品に出会うことがある。「やられた!」とか「そうきたか!」って思わず唸ってしまう様な。むしろそっちを目指したい。
今日のエントリはネタになってしまうので、何処の神社かは言えません。
今の時期は神社に絵馬が沢山飾られていますよね。神様も大勢の人達の願いを聞いてあげなければならないので、大変ですね。だから、自分をちゃんとアピールする人が居るのも当然です。願い事の他に、自分の名前と住所をちゃんと絵馬に書き込む人も居るわけです。個人情報が漏れることなんて考えていません。そんなことよりも、神様に自分の存在をアピールすることが大事なのでしょう。
そんな思いっきり個人情報を晒した絵馬を覗き込んでいた、若い女の子二人連れの会話を耳にしました。
「ねえねえ、『○○さんと復緑したい』って書いてあるよ。自分の名前も相手の名前もバレバレじゃん。」
「でもこれ、字、間違ってない? 『ふくりょく』?」
せっかく、そこまでして願い事を書いても、字を間違ったらね。神様もどうしたいのか解らんだろ。
オレも書き間違いに気を付けよっと。(あれ? そういうオチなの?)
(BGM 「Baby cruising Love」:Perfume)
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追記:
新潟県民しか解らんと思いますが、この時期に神社の境内の露店で買う「ぽっぽ焼き」は堪らんですね。
って、実はリアル世界では年賀欠礼なんで、ご挨拶はこのくらいに、、。
2008年です。
昨年はレコード回したり、Perfumeにハマったり、音楽ブログを立ち上げたりと、新しい事を始める年でした。
今年はどうかな? じっくりと腰をすえて音楽を探求したいと思います。
それと、せめて1回くらいはPerfumeのライブを体験したいですね。今まではネット上の話題を指をくわえて眺めているだけだったからなあ。オレみたいな40過ぎのオヤジファンってどのくらい居るんだろう。
一応、2008年の抱負などを。
1.DJ修行。
2.SONAR 6 (DTM/DAWソフト)を使いこなす。
3.Perfumeライブ参戦
でしょうかね。
あと、毎年言ってて、かなえられない夢は、ミラノダービーを観に行く事ですね。
今シーズンの1回目はインテルが勝利して、この上ないダービーになったわけですが、開催日が12/23ということもあり、クリスマスシーズンのミラノを堪能出来て良かっただろうな、、、。
インテルのカピターノ「ハビエル・サネッティ」が引退しないうちに、一度で良いのでスタジオ・ジュゼッペ・メアッツァでミラノダービーが観てみたい。
この想いは「Perfumeライブ参戦」と同レベルなのだ。
今年もPerfume界隈のブロガーさん達にはライブレポートや音源・動画ダウンロードでお世話になると思いますが、よろしくお願いいたします。
(BGM 「Strolling Blue (Rennie Foster Remix) 」:So Kobayashi)
追記:
今年最初のBGMはSo Kobayashiの「Strolling Blue (Rennie Foster Remix)」です。大晦日にhrfq.comでダウンロード。12/29リリースの新作です。何気に試聴してみたら思いのほか良くて、ダウンロードしてみました。
ところで、So Kobayashiって何者だろう? 日本人? 今年の音源探索は「So Kobayashi」から始まるかも知れない。情報求む。
それと、本日10,000hitを達成しました。ひとえに皆様のおかげです。有り難う御座います。
こんなどうしようもなく不人気極まりないブログですが、これからも宜しくお願いいたします。
Perfume関連で巡回しているうちに、はてなのブロガーさん達のブログに感化されて、はてなに興味を持ったのね。なんだろ、アンテナとかブックマークとかの機能がシームレスにブログと連携していて、自分のブログをポータルサイトとして利用するには最適だなって思いました。それに、「スター」。あれってコメントするまでも無いんだけど「スッゲえ同意!」っていう意思表示をしたい時に良いね、面白いと思う。
で、手始めにアンテナ受信をやってみたら思いのほか良くて、こりゃあ便利。そうこうしているウチに、ブックマークやら色々と手を染めてしまいました。
でも、ダイアリーへの移行は慎重に考えている。
とりあえず、ヘルプを見ながら、ウチの忍者屋敷をはてなのブクマ
まあ、あくまで実験です。忍者屋敷の住人で「はてな」に興味が有る人の参考になれば良いなと。
(BGM 「Prologue Of Life」:DAISHI DANCE feat. arvin homa aya)
追記:
はてなスターの動作条件を見る限りでは、忍者屋敷上では正しく動作してくれないようなので、スター外しました。だいたい、ソレはやりすぎだろ(笑)。
今日はジョン・レノンの命日だ。
ジョン・レノンは1980年12月8日に死んだ。
頭のイカれた男に、自宅の前で射殺された。
ジョン・レノンが死んだ日は、僕の18歳の誕生日だった。
何もそんな日に死ぬ事は無かったのに、、、。
ビートルズは好きだった。
生まれて初めてお小遣いを貯めて買ったLPレコードは、ビートルズの「LET IT BE」だった。
でも、その頃は正直言ってジョンよりポールの方が好きだった。
ジョンを意識するようになったのは、彼が死んでからだ。
ジョン・レノンは40歳で生涯を閉じた。
僕は既にその歳を越えている。
18歳の頃は、自分が45歳になっている姿なんて想像できなかった。
40歳を過ぎたら自分は死ぬものと思っていた。
45歳。未だ、何も終わっていなければ、何も始まっていない。そんな気がする。
生きる事の意味とか、人生の価値とか、何も考えずにだらだらとここまで来た。
既にずいぶんといい歳なのにね。
たぶん、このまま何も残さずに生涯を終えるかも知れない。
「拝啓、ジョン・レノン。
あなたがこの世から去ってずいぶん経ちますが、
まだまだ世界は暴力にあふれ、平和ではありません。」
「A very merry Christmas And a happy New Year
Let's hope it's a good one Without any fear
War is over, if you want it War is over now」
何かのきっかけになるかもしれない。
明日、晴れたら、革パンを洗濯しよう。
(BGM 「拝啓、ジョン・レノン」:真心ブラザーズ & 「Happy Xmas (War Is Over)」: John Lennon)
追記:
ジョン・レノンの命日になると、僕の誕生日を思い出してくれる友人が居る。
それはそれで、有り難い事だが、複雑な思いだ。
それと、ついでに言うなら、三波伸介の事も思い出して欲しい。
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困った事にPerfume成分が多目です。彼女達の親御さんとは間違いなく同世代です。ちなみにP.T.A.会員です。
ホントに御免なさい。
御用命は「lstd_rd の yahoo.co.jp」まで。