さて、オッサンが世の40代に最新のガールズポップでもお奨めしてみるかのぅ。
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こんにちわ。マーティ・フリードマンと生年月日が全く同じLSTDです。ちなみにホアン・アトキンスとは1日違いです。ええ、オッサンです。
さて、御同輩の皆さん、普段どんな音楽を聴かれてます? 青春時代の名残でサザンとか渡辺美里とか継続中ですか? そうですか。
アタシは現在継続中の人達は居ないなあ。ポリスとかThe JAMやスタイルカウンシルとか好きだったのにスティングもポール・ウェラーも今では聴いていないし。あんなに憧れたクラプトンもジェフ・ベックもCharとかも最新のリリースには全く興味がないなあ。
20年来とか30年来のファンですって言っても、最近の音源を聴くでもなく、昔の音源を引っ張り出してきて懐かしむだけの気持ち悪いオヤジになっちゃったなあ。やだなあ。
さて、最近、ふとしたきっかけで冨田ラボの「耐え難くも甘い季節 feat. 畠山美由紀」をラジオで聴いて、なんかアタシら70年代~80年代の音楽をリアルタイムで体験してきたオヤジ世代に妙にアピる感じの曲調に敏感に反応してしまいまして。気になってしょうがないので、冨田ラボについて調べてみたのですね。そしたらアタシが普段良く聴くキリンジのプロデューサーだったのねって、全くもって恥ずかしながら気付いていませんでしたって言うお話でして。
なんだろ、70年代のウエストコーストサウンドなどの物凄く良質なアメリカンポップをジャズやフュージョンを経由してJ-POPに持ってきたみたいな、その当時をリアルタイムで経験している世代なので、まんまツボな音使いに見事にハマってしまったんですよね。まさにアダルトコンテンポラリーな感じ。ってかキリンジが好きな理由って正にコレだったんだなって再確認したとも言えるね。
冨田恵一もアタシと同い年(62年生まれ)ですわ。
(参考資料 : http://www.youtube.com/watch?v=6x7SEX1xmY8)
で、その冨田ラボこと「冨田恵一」の仕事に興味が涌いて、いろいろと調べて回っていたら、稲森寿世の「GIRLS STYLE」を発見しました。
冨田恵一の音セカイが、自身の体験してきた音楽のエッセンスをベースに作り上げられたものだとしたら、同世代の40代オヤジがハマる要素があるかもしれないって事で、以前のエントリでも紹介済みではありますが、今回はヘビロテのカテゴリで改めてまとめておきます。
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実はここ数日間、稲森寿世のハマり具合と言ったら自分でも可笑しくてw。ある種の中毒症状にも似て、これは昨年の今頃にPerfumeの「コンピューター・シティ」と「エレクトロ・ワールド」をYahoo動画で毎日の様に眺めていた状況に似ているなあと。
Perfumeファンで「capsule→中田ヤスタカ→Perfume」の順で辿り着いた人は多いと思います。アタシの場合は直接Perfumeへ向かったので、中田仕事のリサーチは完全に後追いでした。なので、サウンドプロデューサー繋がりでアイドルポップの類に興味が涌くのは今回の冨田恵一がおそらく初めてですね。
「GIRLS STYLE」の何処に惹かれたかと言うと、ズバリ音ですね。これって、ドラムンですよね。速いBPM、せわしなく鳴るドラム、モコモコとうねりながら走るベース。厳密に言えばビバップっぽくランニングするベースのスタイルがそのまんまジャズなんで、もはやジャズンベースと呼べるかもしれないけど。
好きなんですよね、こんな感じの音が。
そもそもクールなトラックに女の子の歌声が乗っているっていう図式が完全にツボで、アタシ的には大場久美子の時代からの拘りでもありますね。
この曲を初聴した感想は「ズルイなあ」でしたね。卑怯ですよ、このトラックは。リズムトラックだけ聴くとジャジーでクールなドラムンテイストなのに、そこに温かみのあるエレピとギターの音を乗せて、さらにピコピコシンセをちりばめてスイートなストリングスを被せて味付けをして、良質なガールズポップに仕上げているんだから。音的にはドラムンをベースにジャズフュージョンとビバップとテクノポップをミクスチャーした感じで、これって全てが今の40代が体験してきた音楽のエッセンスだし。で、そんな音に乗るのが16歳の女の子のキューティボイスっすよ。ヤラレタなって。
それと、この曲のポイントはストリングスだと思うのですね。なんだろうな、ストリングスってクラシカルでコンサバティブでエレガントな印象があるでしょ。跳ねる感じのトラックと女の子の歌声だけだと、やんちゃな女の子がちょっと背伸びしているだけっていう感じがするけど、ストリングスのアンサンブルが入る事によって、イイ大人が「無邪気なギャルを洗練されたレディに変身させる」っていうMy Fair Lady的な印象がしてくるのね。深読みしすぎだけど、そこが良いのよ。いや~相変わらずキモイなオレw
「GIRLS STYLE」 : 稲森寿世 : (->@TOWER.JP) - (-> iTunes) |
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<CD> |
いつかのエントリのmonch71さんへのコメントレスで、「アタシが今一番観てみたいのは、ドラムンベースで歌って踊るアイドル」って書いていたのを思い出した。でもその時は、London Elektricityみたいなソリッドで渋いイメージを想像して書いたんだけど、稲森寿世の「GIRLS STYLE」を聴いた時に、こんなドラムンなトラックでも正統派のガールズポップが成り立つんだって事がもう目から鱗で、体が震えたのよ。
今までこんなのを聴いた事が無かったからね。
ただ、稲森寿世はビジュアルイメージで損をしているなあ。モデル系ってのを全面に押し出しているから、CDパッケージ等のビジュアルがクールなイメージが強くて、見た目があんまり可愛くないんだよね。取っ付きにくいっていうか。「GIRLS STYLE」のPVのオリジナル版はあんまりだな。彼女のキュートな面が全く生かされていないと思うな。
なので、PVをご覧になるのなら「GIRLS STYLE ~SHIBUYA GIRLS VERSION~」の方を強くお奨めする。
ってか、めっちゃ可愛いのよコレが。
「GIRLS STYLE ~SHIBUYA GIRLS VERSION~」
こんなイメージで各種パッケージを展開すれば良いのにと思うね。もったいないなー。
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さて、カップリングの「ジェニーはご機嫌ななめ」についても書いておく。
ジューシーフルーツをリアルタイムで体験している世代なので、この曲についてもそれなりに思い入れがある。
実はこの曲、アタシにとっては「なんなんだよ、この女!」ってイラつく曲なんです。小悪魔的な存在に振り回されて、ただ疲れるだけってイメージ。この曲をリアルタイムで聴いていた当時、現実世界でも小悪魔的な女の子に振り回される純朴な高校生だったので、「抱き合って眠るの」ってフレーズを聴くたびにイラついた。ものごっつ悶々としながら、さまざまな妄想で頭の中がいっぱいになりながらもイラついた。
~その気も無いくせになんだよ。~
Perfumeの「ジェニーはご機嫌ななめ」って、子供が無理やり歌わされているって感じがして(*1)、まあ、聴いていて特にどうのって感情は涌かない。ってか涌いてどうする(笑)。でも、稲森寿世の歌うジェニーはまんまジェニーだよ。イラつく感じを思い出したね。16歳の女の子に振り回されてみたいとは思わないけど。だいたいお父さん世代だし(笑)
ちなみに、この「ジェニーはご機嫌ななめ」は野崎良太(Jazztronik)が絡んでいます。
けっこうイイ感じの大人のテクノポップってテイストで、ここでもある種「大人が手懐けたろか?」なMy Fair Lady的雰囲気がおつな味わいです。
(BGM 「GIRLS STYLE」 : 稲森寿世)
注釈:
(*1)レコーディング当時の年齢からすれば当然。でも、インディーズ期の楽曲がライブで軒並み切り捨てられて行く中で、今後もこの曲を演目として取り入れるつもりなら、次回のアルバムあたりで「ジェニーはご機嫌ななめ ver.2009」って感じでレコーディングし直した方が良いと思う。だって、小悪魔キャラ全開の樫野さんに振り回されてみたいだろ? みんなw。
「で、かしゆかはどうだった、かしゆかは?」
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困った事にPerfume成分が多目です。彼女達の親御さんとは間違いなく同世代です。ちなみにP.T.A.会員です。
ホントに御免なさい。
御用命は「lstd_rd の yahoo.co.jp」まで。