先日の事。
Perfumeの3人と同い年の姪(女子大生)が実家に遊びに来ていて、食卓を囲んで談笑中に彼女の口から「四人囃子」という単語が発せられて、思わず〆張鶴純米吟醸「純」を噴出しそうになってしまった。
学生時代にバンドをやっていた両親(姉[key]、義兄[dr])の影響かと思いきや、なんと、彼氏が70年代のレジェンドバンドヲタとの事だった。”はっぴいえんど”を始め”めんたんぴん”やら”スモーキーメディスン”やら色々と名前が出てくる。叔父さんでもリアルタイムで体験していない伝説のロックバンドが沢山。
いや、ちょっと待て! あのなあ、若いんだからもっと若い音楽を聴けよ! テクノ・ハウスで夜遊びしろよ。なんなら叔父さんレコード回すぞ!(ズレてる) それとも叔父さんが野外レイヴに連れ回そうか?(勘違いしている) おお、そうだPerfumeを聴け!!
なんて事を口走りそうになったがここは堪えて、温故知新も正しいなと考えたのさ。
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今回紹介する四人囃子のアルバム「一触即発」は中学生の時に同級生からレコードを借りてカセットにダビングした。その頃は耳にする音楽全てが新しくて、ワクワクしながら色んな音源を聴いていたっけ。さすがにカセットテープも痛みが激しくなったので、先日限定紙ジャケ仕様のCDを購入した。
四人囃子は日本語プログレロックとの初めて出会いだと思う。
凛とした佇まいのクリーンなギターと優しいフェンダーローズ(?)の音色が、一転して怒涛のリズムと先鋭的なギターと攻撃的なハモンドオルガンの音色に変わる。ドラマティックな展開。そう、何かの映像作品を観ているかのような音世界だ。
このアルバムを聴くと何故か暑い夏の情景が目の前に広がる。レコードを借りたのが夏休みだっただけの事かも知れないが、大きな欅に群がる蝉の声が聴こえてきたり、杉の木立に沿って伸びる長い坂道を汗を掻きながら歩いている自分の姿が見えてくるんだ。多分それは記憶に刷り込まれた歌詞の世界観に拠るものだろう。
「一触即発(+2)」<紙ジャケット仕様盤> : 四人囃子 (->@TOWER.JP) |
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[hΛmaebeθ] |
四人囃子は日本のロックの黎明期に素晴しい痕跡を残したバンドだが、その卓越した演奏力と緻密に構成された楽曲の素晴しさはもちろんだが、末松康生の詩の世界がとても良いのである。特に「空と雲」「一触即発」の風景や心情の描写が好き。そのまま心象風景を表わしているのだろうか?
しかし同時に、とても観念的な詩世界でもあり、中学生の自分には十分理解できなかった。「おまつり」ではおろしたてのバラ色のシャツを着てお祭りのある街に出かけたのは良いけど、ボコボコにされて、、、と言う内容。大人になった今、それは学生運動が盛んだった頃の内ゲバの様子を表わしているんだという事にようやく気付いた。
四人囃子 : 「おまつり」 (於:'73 日比谷公会堂)
四人囃子 : 「空と雲」 (Yonin-bayashi - Sora to Kumo, 1974) audio only
(BGM 「空と雲」 : 四人囃子)
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困った事にPerfume成分が多目です。彼女達の親御さんとは間違いなく同世代です。ちなみにP.T.A.会員です。
ホントに御免なさい。
御用命は「lstd_rd の yahoo.co.jp」まで。