さて、今日は最近仕入れた音源の中から、Negiccoの「アノソラヘ」を御紹介。
っても、鈴木さんとか航空さんとかbluetoneさんみたいにイカした文章を書けません。ジジイの戯言という事で御容赦下さい。
私自身は生まれも育ちも新潟でそれなりに郷土愛もありますが、特にNegiccoのファンというわけでもないです。大体、未だに彼女達のパフォーマンスを生で見たことがないですしね。
勿論、興味はあるし応援もしていますが、休日の家族サーヴィス(嫁奉公)を反故にしてまでNegiccoに会いに行くという行動を起こさせるまでには至っていませんでした。
しかし、今回のミニアルバムを聴いて、これほどまでのしっかりした楽曲を持っているこの娘達に、俄然興味が湧いてきました。
Perfumeにハマったきっかけも「従来のステレオタイプなアイドル曲とは一線を画す楽曲」に出逢ったからでしたが、今、あの時と同じ類の興奮を感じています。
はたして、アラフィフのおっさんがこの先Negiccoに対してPerfumeと同様のトキメキを得ることになるのか?
以下、個人的な感想です。
1.EARTH
丁寧に作り込まれた真面目なトランス歌謡。
トランス歌謡とかユーロ歌謡とかって正直言って苦手分野なんですが、この曲はあまりチャラくない所が好印象。
2.Summer Breeze
これもきっちりと作り込まれた良質なガールズポップ。リズムトラックのドラムの跳ね方が良い感じ。こういう曲を聴くのは久しぶりなので、かえって新鮮。
3.My Beautiful Life
あれ、エレクトロなイントロ。iTunesにアップされている音源はイントロなしだったけど、このバージョンがオリジナルなのか?
昨年この曲を聴くまではNegiccoには全く興味が無かったんだけど、全ての印象をガラっと変えてしまう楽曲の魔力は確かに存在する。
4.圧倒的なスタイル
アイドル楽曲として正に圧倒的なトラック。名曲って意外なところに埋もれているね。
もし仮にこの曲が打ち込みじゃなくて、横ノリの人力グルーヴでストリングスとホーンが生音で被さったフィリーソウルな味付けだったら、mさんが黙っていないだろう。それくらいの名曲。
AHBの生音トラックを希望、みたいな。
5.アノソラへ
疾走感溢れるビートと印象的なシンセのリフが引き立つように音数を減らしたトラックが実にクール。アイドル楽曲らしからぬカッコイイトラックにキュートな女の子ボーカルがマイナーコードのメロディを歌う構図は正にPerfumeのエレクトロワールド。印象度の強さはそれに勝るとも劣らないだろう。
件の御三方が「TRANSONICサウンド」と紹介されていましたが、不勉強でスイマセン。私は「シンプルなトラックに載る印象的なシンセのリフがカッコ良い疾走するブレイクビーツ」というフォーマットからCOSMIC VILLAGEの「WYG2」を連想しました。共通点は殆ど無いけど(笑)。
この曲はBメロが秀逸です。コーラスの地を這うような低音部がサビの「放出される感覚」を際立たせているのね。だからヲタ達はBメロにコールを被せないように。
「アノソラヘ」 : Negicco (->Negicco -ねぎっこ- オフィシャルサイト) |
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Track List |
地産地消のアイドルとして地元の商店街や催事会場で歌い踊っていた彼女達が、いつしか首都圏のアイヲタ達にお取り寄せされる存在となり、その評判はYoutubeやブログを通じてネットに知れ渡ることになりました。
言うなれば、「地元ブランドの特産品の誕生」ですね。
最近のこの様なネットを通して伝わってくる感覚が、2007年の7月の時点でのPerfumeを取り巻く環境に何となく似ている感じがしています。
「下積み→楽曲への評価→ネクストステップへ準備(P:ACのCM、N:ヌキ天とメジャーデビュー)→ネットを中心とした盛り上がり」の先には、Perfumeと同様にサブカルヲタや音楽好きを巻き込んだ「ネギブーム」の到来が待っているのでしょうか。
メジャーデビューが決まったNegiccoですが、これが良い方向へ向いてくれることを願いたいですね。
メジャーはCDショップによる全国流通というメリットはあるものの、作品のクオリティアップを保障してくれるものでは無いですし。かえって様々なしがらみを抱えることで、作り手(送り手)のモチベーションが殺がれる可能性も否定できないのでね。
Negiccoは楽曲やパフォーマンスは既に何処に出しても恥ずかしくないレベルだと思うので、後はパッケージのクオリティなのかな。大体、CD-Rに焼いた手作り音源を手売りするには限界がありますしね。
メジャーからリリースとなればそれなりの仕事をしてもらえるとは思うけど、新潟ローカルでも出来る事は沢山あります。ジャケットの装丁も「美少女図鑑」で可愛い女の子が地場産業に成る事を証明して見せたテクスファームなど、地元にも優秀なクリエイターやプランナーが居るしね。作り込まれたブックレットと丁寧にマスタリングされたトラックのミニアルバムがAMAZONで1500円だったら私は迷わず発注します。それって別にメジャーを待つまでも無く出来る事ですよね。メジャーデビューは大変喜ばしい事ではありますが、作品のクオリティが保たれるのならば新潟ローカルに拘るスタイルも良いのではないかと思いますが、どうでしょう。Perfumeのように活動拠点を東京に移す事無く、地元の特産品として何処までやれるのかを見てみたい気もします。
Negiccoが良い環境で育まれますように。
追記:
ここまで書いてなんですが、楽曲だ、トラックだと捲くし立てているのって、結局、「年甲斐もなく若い女の子アイドルに現を抜かす事への言い訳」に過ぎないのだなあと。ええ、わかっていますとも。
すみません。ここのところブログの更新も疎かになっちゃって、アクセスログが閑散としてます。ま、辺境のブログなので在るべき姿ですが。
ネタが無いんですよ。
例えば、、、、
「アイラのアナログは8月末リリース予定だったと思うのですが、もう9月末になっちゃいますよ。」とか。
「@TOWER.JPに輸入盤を何枚か発注しているのですが、発売日をとっくに過ぎているのに発送の気配がありません。」とか。
つまり、音源蒐集が停滞しています。
なので、Team Perfumeの皆さん、ここは一つ新曲リリースしてみませんか? 年末に向けてそろそろ始動しないと、商機を逃しますぜ。
ここのブログも商機を逃さないように、連休中に手持ちのネタからエントリを上げる予定です。
ま、誰も楽しみにしていないと思いますが、お楽しみに。
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今日のテーマは「小さい秋見つけた」です(笑)。
先日Beatportを探検していたら、Plastic Cityで「J. Axel」という人のニューアルバム「Start Receiving」に出逢いました。
あまりに気に入ってしまいヘビロテしていましたら、嫁に「寂しい秋の歌ね」と言われました。
悔しい。なんでウチの嫁はこうも上手い事を言えるのか。
J. Axel - Every Part Of The World -
J. Axel - Across The Sea
「Start Receiving」 : J. Axel (->@TOWER.JP) (->Beatport) |
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Track List |
このブログでもすっかりお馴染みのドイツのテックハウスレーベル「Plastic City」ですが、頻繁に音源を漁っているわけでもないのでJ. Axelは初聴でした。
前作の「Deepness Served」も試聴してみましたが、ジャズやソウルをハウスやブレイクスに渋くクロスオーバーさせた上で、Plastic Cityのレーベルカラーである「プラスティックな質感と透明感のある音」に上手いこと落とし込んだ感じのサウンドでそれはそれで好印象だったのですが、新作の「Start Receiving」は「もう、メランコリックでいやんなっちゃう」的な趣にやられて思わずダウンロードしてしまいました。
ひとことで言うなら「あ、Calm」ですね、コレは。「Calm meets Plastic City」と安易に言ってしまうのもアレですが、Calm好きな方には自信をもってお奨めできます。
しっかりとタイトに刻むビート。ふんわりと空間を漂う透明感のある美しいウワモノ。そして琴線に触れるメロディライン。
特にAstrid Suryantoという女性ヴォーカリストをフィーチャした歌モノの「Dont Go」「Start Receiving」「Roam」が染みます。
J. AxelのMySpaceで試聴可能なので、興味の有る方は是非。
http://www.myspace.com/roninjaxel
一足早く訪れた秋の夜長に感傷に浸りたい人向け。
追記:
凄く適当な事を言ってますねw。聴き直してみると「Calmっぽい」ってのは違う気がしてきた。(^_^;)
のアルバム「Esperanza」です。
エスペランサの良さは聴いて観てもらわない事には伝わらないと思うので、幾つか貼ってみます。
Esperanza Spalding - Precious
Esperanza Spalding - I Know You Know -
Esperanza Spalding Live in Copenhagen
「Esperanza」 : Esperanza Spalding (->@TOWER.JP) |
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Track List |
エスペランサの何処に惹かれたのかって言ったら、「キュートとエレガントが絶妙にブレンドされた感じ」でしょうか。もちろん、これは彼女のルックスの事を言っているのではなくて音から感じるイメージを表現してみたのですが、音の表情はそのままエスペランサの立ち姿をなぞっているかの様です。
ブラジリアン・ジャズをベースにしてソウルやR&B、ポップスなどの、おそらく彼女が幼少期から親しんできた音のエッセンスを散りばめて作り上げられたサウンドは、まさに「コンサバティヴで育ちの良さそうなお嬢さん。でもキツそうなところは全然無くて、むしろ時折見せる笑顔がとても可愛らしい(*1)」感じがするのです。
ベーシストとしての彼女は、繊細で柔らかく線の細い音を奏でます。ときおりピッチがよれる場面もありますが、そこは彼女の「味」。眩暈な感覚。
むしろ、その彼女が奏でる丸みを帯びた優しいベースの音色に、彼女の歌声が載った時のマリアージュ感が格別なのね。「Ponta de Areia」や「Cuerpo y Alma [Body & Soul]」は本当に浸れます。特にベースソロとユニゾンでスキャットするパートはシビレる。
ヴォーカリストとしての彼女は、そうだな「灰汁を抜いたErykah Badu」な印象。これで合っているのかどうなんだか。でもエスペランサが今後様々な経験を積んでErykah Baduの様な表現力を身に着けたら、素晴しい歌手になるのではないかと楽しみになってきた。って、ジャンルが全然違うのだけれどね(笑)。
ま、とにかく、エスペランサにハマるきっかけになった動画を最後に貼ります。
Esperanza Spalding - Overjoyed -
これはスティービー・ワンダーの米国議会図書館ガーシュウィン賞受賞を記念してホワイトハウスで開催されたライブの映像。オバマ大統領夫妻やスティービーの前でのパフォーマンス。こんなにステキなアフロの女の子は久々に見ましたね。ってそういう事かいw
このライブのフルレングスはこちらへ http://www.pbs.org/inperformanceatthewhitehouse/
注釈:
(*1) 広島出身のあのお嬢さんを言い表わしているかのような表現ですね。
なんだかすっかり秋ですね。
夏は何処へ行ってしまったのだろう。
まいどメモです。
CD :
「Armistice」 : Mute Math (*1)
「Esperanza」 : Esperanza Spalding (*2)
「Teaser」 : Tommy Bolin (*3)
「Private Eyes」 : Tommy Bolin (*3)
「VOICE ~WORKS BEST~」 : 土岐麻子 (*4)
「Sunshine」 : Captain Funk (*5)
DL :
「Re-Re-サラウンド」(track) : クラムボン (*6)
「nice trackmaker must pure」(album - Free DL) : tofubeats (*7)
Rental:
「Adelie Land」 : Handsomeboy Technique (*8)
「SOUNDS OF PEACE」 : quasimode (*9)
「mode of blue」 : quasimode (*9)
「JTK」 : Jazztronik (*10)
「KAELA」 : 木村カエラ (*11)
「魂のゆくえ」 : くるり (*12)
解説 :
(*1) Mute Mathは11月に単独来日公演があります。地味に東名阪ライブハウスツアー。3公演のみ。
http://lstd.blog.shinobi.jp/Entry/411/
(*2) Esperanza Spaldingはデビュー作も輸入盤が国内流通しているので、そちらも聴いてみたいです。
あ、レビューするって言っておいてそれっきりですね。9月に入ったらアップします。
http://lstd.blog.shinobi.jp/Entry/409/
(*3) 過去音源補完活動の一環でTommy Bolinのソロ作品を購入。改めて再評価されるべき才能だと思った。ただのジャンキーだったんじゃないよ、彼は。
http://lstd.blog.shinobi.jp/Entry/410/
(*4) 土岐、簿記、朱鷺、土器、子機、、、。
ところで、最近、テレビのアナウンサーで噛む人多くない? 「土岐麻子講座」で練習すると良いと思うよ。
http://www.tokiasako.com/disc/
(*5) コレは楽しいパーティーチューン。アッパーなトラックがお好みの方にお奨めです。
http://lstd.blog.shinobi.jp/Entry/414/
(*6) トランシーなサラウンド。もうね、アガるよ、コレ。System7の「Hinotori」から繋いでみたい。
http://itunes.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?id=309835979&s=143462
(*7) tofubeats氏の旧作まとめ盤。トンカツ食いたいぜ! イエー! カモン!
http://www5.pf-x.net/~ibonne078/nicetrackmakermustpure.html
(*8) Handsomeboy TechniqueがTSUTAYAに置かれているなんて。
(*9) quasimodeのアルバムコンプリートです。って、それがどうした。
(*10) じつはコレ、iTunesに取り込んだだけでまだ聴いていない。
(*11) カエラもアルバムコンプリートです。って、だからどうした。
(*12) くるりはおもしろいなあ。このアルバムを聴いていて、何となくTHE BANDを思い出した。
あ、特に意味は無い。
参考資料 :
Esperanza Spalding - Ponta de Areia -
Tommy Bolin - Wild Dogs / Lotus -
くるり - 太陽のブルース -
中塚武 - Your Voice (sings with 土岐麻子)
Quasimode - No Room For Squares -
MUTEMATH - SPOTLIGHT -
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困った事にPerfume成分が多目です。彼女達の親御さんとは間違いなく同世代です。ちなみにP.T.A.会員です。
ホントに御免なさい。
御用命は「lstd_rd の yahoo.co.jp」まで。